『マイナンバー』でバーコードバトラーをやってみた
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マイナンバー・・・それは大衆の嫌われ者。導入前からプライバシー問題で必要以上に叩かれ、昨年末はフリーランスたちを混乱に陥れ、非難は増すばかり。メリットも少しはあるだろうに、もはやほぼ悪名しか聞かれない、可愛そうなほどジャマ者扱いなマイナンバー。
しかし一人ひとりにオリジナルな番号が与えられるマイナンバー。その番号を使って、あの、懐かしのバーコードバトラー※で闘うことも可能では!?
(※エポック社が91年から発売した、商品のバーコードを読み取って闘う、一世を風靡したゲーム)
奇しくも、丁度このマイナンバーは12ケタ(バーコードは、有意の12ケタを入力すれば、最後の13ケタ目にチェックディジットという誤りを検出する数字が付加される)。いけそうだ!
そうと決まれば、深夜3時に中古のバーコードバトラー2をAmazonにて2480円で注文。そしてその日の14時にはもう到着。さすがAmazon。
自作バーコードを作るためのソフトは、定評ある「MiBarcode」に決定。
まずは自分の本物マイナンバーを早速バーコード化。早速バーコードを家のプリンタ(HPのb110aという古いやつ)で紙に印刷し、それを切ってカードに貼って、いざ、そのカードを読み取り口に通した。
オレ、意外と生命力強いな!意外とマシな数値でちょっと嬉しい。攻撃力と守備力は微妙だけど。
それでは、色んなマイナンバーの人たちと対決…と言いたいだが、他人のマイナンバーはコンプライアンス的に危ない個人情報なので、聞けない。実はネット上にマイナンバーを公開している人も居るが、これを使って記事にするのは色んな方面がザワザワしそう。
【コンプライアンス的な窮余の策として「みほん」の人たちと闘う】
苦肉の策。僕はマイナンバーの『みほん』の人と闘うことにした。これならコンプライアンス的に大丈夫!あの昔から『みほん』に居た謎の有名人「○○花子」「○○太郎」たちと”ついに闘える”…考えようによっては、ちょっと夢のバトル。いざはじまり!
【僕VS芦屋花子(芦屋市在住41歳)】
まずは関西が誇る高級住宅街、芦屋市にお住まいの芦屋花子さんと対決。いきなり女性と、血で血を洗うマイナンバーバトルがはじまる。
芦屋花子さん…おからだでも弱いのか? 生命力900の虚弱体質。しかし、攻撃力は僕を上回る7400。先攻で会心の一撃を貰えば、油断ならない・・・いざ、バトル!
僕のこうげき!7500のダメージ!
END…(僕の勝ち)
僕が先攻を取ってしまい、あっけなく終わってしまった。芦屋花子さん、弱いな!芦屋で上流階級の生活で、体がなまったのか。
続いては、千代田区霞が関で外交員をしているという、国税太郎さん。大変に珍しい名字をお持ちのこの紳士と対決だ。
つ・・・強え!国税太郎さん!!すべてのパラメータが僕を上回っている。こりゃ、先攻取らないと高確率でやられる・・・いざ、バトル!
国税太郎のこうげき!4900のダメージ!
僕のこうげき!7000のダメージ!
国税太郎のこうげき!ミス!
僕のこうげき!会心の一撃!14000のダメージ!
国税太郎のこうげき!会心の一撃!14600のダメージ!
良い試合だ…僕はちょっと手に汗を握った。
僕のこうげき!7000のダメージ!
国税太郎のこうげき!4100のダメージ!
僕のこうげき!8000のダメージ!
国税太郎のこうげき!ミス!
僕のこうげき!5000のダメージ!
国税太郎のこうげき!8200のダメージ!
僕のこうげき!ミス!
国税太郎のこうげき!会心の一撃!14600のダメージ!
この時点で、僕の生命力は2500だけ。次で倒さなきゃやられる!
僕のこうげき!会心の一撃!14000のダメージ!
END…(僕の勝ち)
まさかの劇的展開で国税太郎を下した!凄い!なんだこの筋書きのないドラマは!強敵・国税太郎を辛くも退けた僕は、さらなる強豪に挑む。
【僕VSいらすとやからやってきた刺客1:謎のお父さん】
ここで、あのフリー素材界の雄、いらすとやからの刺客が登場だ。実はあのいらすとやに、『マイナンバーをゼッケンにデカデカと書いている』、常軌を逸したレベルのヤバい人たちのイラストがある。
せっかくなので彼らとも、片っ端から闘ってみる。一番左の彼はアイテム扱いになる(語尾5~9のバーコードとは闘えない)ので、まず左から2番めの謎のお父さんと対決。
攻撃力1万超え!守備力も1万近い!強い!!
僕のこうげき!4200のダメージ!
謎のお父さんのこうげき!12400のダメージ!
強い!これは生命力があっても全く油断できないぞ!
僕のこうげき!4000のダメージ!
謎のお父さんのこうげき!15500のダメージ!
僕のこうげき!1000のダメージ!
謎のお父さんのこうげき!22000のダメージ!
END…(謎のお父さんの勝ち)
会心の一撃でも無いのに、物凄いダメージを喰らってやられてしまった。マイナンバーをゼッケンに書いて見せびらかすヤバいお父さん、恐るべし・・・
敗戦のショックが癒えぬまま、次は謎のおばあさんと対戦。
生命力はあるものの、攻撃力、そして一際守備力が弱い。骨粗しょう症か。
僕のこうげき!ミス!
謎のおばあさんのこうげき!ミス!
僕のこうげき!13600のダメージ!
謎のおばあさんのこうげき!ミス!
僕のこうげき!会心の一撃!13600のダメージ!
謎のおばあさんのこうげき!200のダメージ!
僕のこうげき!会心の一撃!13600のダメージ!
END…(僕の勝ち)
最後は僕の会心の一撃が連発。もはや高齢者虐待のような結末で勝負が決まってしまった。
【僕VSいらすとやからやってきた刺客3:謎のお姉さん】
快勝に気を良くした僕の前に、謎のお姉さんが立ちはだかる。
生命力が強い!しかし攻撃力と守備力は控えめ。過度なダイエットで筋肉まで痩せたか。
僕のこうげき!会心の一撃!12400のダメージ!
謎のお姉さんのこうげき!5000のダメージ!
僕のこうげき!会心の一撃!17000のダメージ!
謎のお姉さんのこうげき!1000のダメージ!
僕のこうげき!会心の一撃!34000のダメージ!
END…(僕の勝ち)
レディファーストはどこへやら、女の人への暴力はめっぽう得意になってしまった僕(実際は違う)。34000ダメージという強烈な一撃も飛び出し、地獄のいらすとやの刺客との3連戦を2勝1敗と勝ち越しで終えた。
【僕VS番号が全て「0」というラスボス】
そしてラストはこの男だ。
なんと番号が全てゼロ、という、得体の知れないパパ。温和な顔とは裏腹に、恐ろしいパラメータを持っているか、それとも…とびっくり箱を開ける気持ちでバーコードを通した。
ぜんぶゼロって!そんなことあるのかよ!
僕のこうげき!会心の一撃!20800のダメージ!
END…(僕の勝ち)
いくらバーコードがぜんぶゼロと言っても、パラメータが全部ゼロなんて…あるんだ…とんだラスボスの顛末だった(この展開、決して作為的なものではありません)。
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【おまけ…電話番号でもバーコードバトラーやってみた!】
ここまで読んで頂いた方へのボーナストラックとして、「僕の電話番号」でもバーコードバトラーをやってみる。電話番号の場合、10~11ケタなので、足りない分だけ末尾に「1」の数字をつける。僕の電話番号の場合、こんな感じ。
ダメだこりゃ!僕の電話番号、生命力無さすぎだろ!もっとがんばれドコモ!(ドコモに言われのない批判)
【僕VSジャパネットたかた(電話番号対決)】
いま日本で一番有名な電話番号は、あのジャパネットたかたの「0120-441-222」だろう。それでバーコードを作り、読み取り口に通した。
ジャパネットたかたも弱い!どうした高田社長!どうした次期エース、塚本!こりゃ、先攻が圧倒的有利だ!
ジャパネットたかたのこうげき!100のダメージ!
END…(ジャパネットたかたの勝ち)
非常にレベルの低い闘いはジャパネットたかたに軍配。こうげきを受けるとき、たかた社長おなじみのカラオケマイクで殴られた気がした。
【僕VSハトヤホテル(電話番号対決)】
昔からずっと有名な電話番号と言えば、伊東のハトヤの「0557-37-4126」。電話は4126(よい風呂)のCMフレーズのアレだ。ついにその電話番号を読取機に通す。
さすが海底温泉のハトヤ!先攻を取られたら一発で捻り潰される・・・しかし、こちらが先攻を取れば、勝てるかも?
ハトヤのこうげき!5200のダメージ!
END…(ハトヤの勝ち)
気持ちいい程の一発KO。僕の電話番号はあまりに弱かった。
マイナンバーを中心にお届けした、まさかのバーコードバトラー対決。あなたに偶然割り振られた数字は、実はあなたのホントの姿を暗示しているかも(?)。もし、マイナンバーを教えてくれるような奇特な友達が居たら、お互いのマイナンバーでぜひバトルをして、2017年のブームにして下さい(僕の対戦相手も募集中です)。
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【実はコレ・・・苦労したんですメイキング】
このように、すんなり行ったような『マイナンバーをバーコードバトラーにしよう企画』だが、実は超苦労した。
最初作ったとき、何回、何十回やっても読み取ってくれない。
「いきなり企画終了か!?」と焦った。ネットを検索すると、自作バーコードは作っても読み取れずに多くの人が挫折しているそうで、思い切り暗雲が立ち込めた。
ここで一つ思ったのが、すでに世に存在するバーコードを印刷して、通すこと。これを読み取れれば、自作バーコード自体の問題だが・・・それは通らなかった。つまり、バーコードの内容自体では無く、バーコードの作り方の問題だと判明。
そして藁をもつかむ思いでネットリサーチを進めていると、「印刷が薄いとNG」という鉄則が書いてあった。確かに、印刷した紙と公式カードのバーコードを見比べると、若干印刷したバーコードの方が薄い。
そこでバーコードを濃くしようとするも、古いプリンタの為か、印刷を濃くする設定が見つからない。高画質モードや、Wordで無理やり画像のコンストラストを強くしても上手く行かない。
業を煮やして、近くのファミリーマートのコピー機で濃さを最強にしてコピー。すぐ帰ってきて、それを読取機に通した。さっきとエラーの出方が変わった。
しかし、依然バーコードは読み取れない。途方に暮れていると、濃さの他に、公式カードのバーコードと明らかに違うところがわかる。
それは、バーコードの間の大きさ。公式カードははっきりとバーコードとバーコードの間が空いている。僕の自作バーコードは、間がぎゅうぎゅうだ。これがミソでは!?
僕は設定でバーコードの間を倍にし、改めて外のファミマのコピー機で濃さを最強にして印刷し、バーコードのサイズも公式カードと一緒位にして再び試す。・・・そうすると・・・読み取れたのだ!
そしてこの要領で何枚も作った(たかがこれに苦節4~5時間かかった・・・)。
もし、バーコードを自作したい人は、以下のことに気を配ってくれ。
①とにかくバーコードの黒色は濃くする
②バーコードの棒の間は、空きすぎても、詰めすぎてもいけない
③名刺サイズの厚紙の下に貼り付ける
特に、棒の黒色の濃さと棒の間の間隔はとても大事だ。これを守って、「マイナンバー対決」という禁断の代理戦争を楽しんで欲しい。